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〈アメリside〉
嫌われたくない、好かれていたい……そう思うのはいけないことなの?
「……。いい妹、ね」
「……」
「俺、次の任務あるから行くけどよ。一つ、教えてやる。いい妹と好かれる妹は、似てるようで違うぜ?」
「………」
「ま、俺はどっちでもかまわねぇけど?」
黒い後ろ姿が人の中に消えるのを、私はただ無言で見送った。
返す言葉はなくて……ぎゅっと唇をつぐむ。
『いい妹と好かれる妹は、似てるようで違うぜ?』
わかってるわよ…
それでも……わからないから。
どうすれば好かれるのか…わからないから、いい妹でいようと努力してきた。
嫌わないで欲しいから……努力するの。
今までも、これからも…私はずっとそう。
ただ、怖いだけ。
「……行かなきゃ」
巻かれた包帯をほどきながら歩き出す。
ほどけた包帯はパサリと地面に落ちた。
誰かがその包帯を足で踏む。
また誰かが踏んだ。
「……そんなものなのよ」
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