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〈ヴィルダside〉
「おかえりなさいませ、ヴィルダ様」
「……」
リセクトリアに戻った俺を出迎えてくれたのは一人の司祭だった。
名はレイティド・・・
深々と頭を下げている姿は尻尾を振る犬そのもの。
愛らしい外見を最大限に駆使し、今ではみごと司教のお気に入りだ。
いい生き方してるよ・・・
俺は殺されても真似しねぇけどな。
そんなのは力のない者の生き方だ
「何だよ。……まぁ、お前が出迎えるんだから、司教がお呼びなんだろうがな」
「はい。司教様がお待ちです」
「…へいへい、着替えたらすぐ行ってやるよ。司教にもそう伝えとけ」
「確かに伝えておきます」
「ちっ」
嫌気がする。
けどこれがリセクトリアだ。
俺が生きる場所はここしかない。
エクソシストでない俺には何の価値もない。
それだけは、紛れもない事実なのだ
「司教様、ヴィルダ様は着替えをしたらすぐに来るそうです」
「そうか」
「司教様、ヴィルダは扱いにくいです。彼をこの任務につけるなんて・・・」
「なら、他に誰が出来ると言うのだね」
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