第四章

7/11
前へ
/330ページ
次へ
〈アメリside〉 「イマラリティ…」 次の任務先の名前を確認しながら、知っている限りの知識を呼び出してみる。 《イマラリティ》 ここからは南に位置する都市で、それなりに栄えてはいる。 ただ、貧富の差が激しいとも聞いたことがある。奴隷が商売として成り立つあたり、治安の良さはあまり期待できないかもしれないわね。 「……でも、なんで…」 お兄ちゃんといっしょに? 今までも確かに二人で任務を受け持ったこともある。だけど今回の任務は、二人でやる必要があるとも思えない。 「なにか……思惑があるのかもしれないわね…」 気をつけた方がいいのかもしれない。 上の連中の思惑通りになんて動いてやらないわ。 絶対に。 「出発は明日…。いろいろ準備しておかなきゃ。いつ帰ってこれるかわからないし…」 ………ルーにも、しばらく会えない。 こんなことになるなら素直になっておけば良かったかもしれないわね…… .
/330ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加