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〈アメリside〉
生まれたのは小さな後悔。
だけど今更だともわかっている。
「…えっと……」
「アメリ」
「え?あ…、えっと…」
「グレージィです」
やわらかそうな金色の髪と空色の瞳。
柔和な笑顔は、まるで童話の中の王子様。
グレージィ・イービス・キャッパ。
最近この教会に移ってきた、新米の神父。
他の神父と比べて年が若いせいか、シスターたちの話題を一手にさらった有名人。
………その神父様が私に何の用?
「はじめまして。私は…」
「アメリ・セラフィですよね。ヴィルダの妹の」
「…はい」
「次の任務はヴィルダと一緒に、と伺いましたが」
「はい…兄も一緒…ですが。それがなにか…?」
「気をつけなさい」
「え?」
「あなた方兄妹の進む先には、赤き未来が広がっています」
「赤き…未来?」
「そうです。それはいずれ大きな波紋となり、世界すら揺るがすでしょう。……私は忠告しましたよ?」
「……貴方、一体…?」
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