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〈アメリside〉
這い上がってくる悪寒。
それは蛇が獲物を絞め殺す感覚に似ていた。
全身を縛り、身動き一つ許さない。
「ただの神父ですよ。ただ、少しだけ予言のできる…ね」
「予言…?」
「まぁ、さほど気にしないのも手です。当たるも八卦、当たらぬも八卦、ってやつですから」
「それは占いって言うんじゃないんですか…?」
「そうかもしれませんね」
喰えない人。
笑みの一つ一つが微妙に違う意味を持っている。
「……もう用はないですか?だったら失礼します。明日の準備もあるので」
「はい、さようなら。…あ、アメリ」
歩き出した私を呼び止める声。
「なんですか?」
「最後に一つ。“希望”は時に“真実”よりも残酷です」
「……?」
「いってらっしゃい。帰ってきたら、おかえりって言ってあげますから」
「……いってきます。グレージィ神父」
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