37人が本棚に入れています
本棚に追加
〈ヴィルダside〉
「さみしいけど、我慢して待ってるわ」
「……」
それだけ言うとスィーニティは去っていった。
そういう関係なのだ。
お互いに干渉はしない。
お互いの邪魔をしない。
それを望んだのは俺だ。
なのにこんな時だけ優しい言葉を欲しいと思ってしまう…なんて
だめだな・・・俺も
溜め息をはくと俺は部屋に戻っていった
「無事でね、ヴィルダ」
スィーニティが柱の陰に佇み、ひっそりと祈っていることなど俺は知るよしもない
「準備といっても、持っていくものなんてほとんどないからな・・・」
旅行に行くわけではないのだ。
そんなに荷物もいらない。
「今頃アメリは、何してるかな」
ベッドに転がり、ふと考える。
アメリと一緒の任務なんて久々だ。
正直言うとアメリと一緒の任務というのはあまり気がのらない。
だいたいアメリがエクソシストである事じたい反対なんだ。
こんな血生臭い職業、あの子にはむいてない
.
最初のコメントを投稿しよう!