序章

7/11
前へ
/330ページ
次へ
〈アメリside〉 言ってる意味がわからないほど子供ってわけじゃない。 だけど……… 「ルーさんってかっこいいじゃない?あんな彼氏がいたら自慢できるかなぁって。ね?お願い」 “お飾り”の彼氏。 そういうのは好きじゃない。 「悪いけど……自分で声、かけた方がいいよ?」 ルーは優しいから無視したりはしないと思う。気持ちに応えるかどうかは別として。 「私たちみたいな見習いシスターじゃあ、エクソシストに声かけたりできないわよ」 「……私もエクソシストだけど?」 「アメリちゃんは別よ。女の子だもん。あ、そうそう。ヴィルダさんでもいいわよ」 「お兄ちゃん…?」 ドクンッ なにかが脈打つ。 「そう。ヴィルダさんって来るもの拒まず、なんでしょ?」 「……」 「顔はいいし、エクソシストとしても優秀だし、素敵よね~」 「……いいかげんにして」 「え?」 「あなたの下らない見栄に、お兄ちゃんやルーを巻き込まないで」 .
/330ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加