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〈ヴィルダside〉
ぐにゅっ
最後の一体になった悪霊を俺は手で捕まえた。黒い影がジタバタと暴れる
「はっ…無様だな」
ザコが必死になって、バカらしい。ゆっくり力を入れてくと、悪霊が泣き声のようなものをあげる。
この感覚が、たまらなく心地よい。
俺は、笑っていた
「おやめなさいっ」
パチンッッ
声と共に知らない女が館に入ってくる。目を丸くさせていた俺に、突然の乱入者はずかずかと近づき、おまけにビンタまでくれた。
長い金髪、年は俺と同じくらいか?。格好からしてシスター…だろうな。《リセクトリア》のシスターとは違うようだが
「なんて酷(むご)いことを…」
「悪霊だぜ、これは」
「悪霊になるにも理由があります。慈悲の心を忘れてはエクソシストも悪魔と変わりません」
「はぁ?」
何言ってんだ?こいつは。
一番キライな人種だ。
嫌気がする。
「へいへい。わかりましたよ」
「……」
「神の名において誓う。汝あるべき姿を取り戻せし時・・・」
言い合っても意味がない。
俺は溜め息をこぼすと、もっともかったるいお祓いをはじめた
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