一雨ありそうだ

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「そうでしたか。お会い出来なくて残念です」 大して残念そうじゃないように答える探偵は、何やらティーポットをいじり出した。 「さあ、座って。コーヒーで良いですか?」 いや、だ・か・ら!! 「早く本題に入ってくれっしょ!!」 輝欄を待たせていることに加えて、俺はずぶ濡れ状態。 それが分からない探偵ではない。 「いえいえ。長話でもしたら青田君が風邪をひくかと思いましてね」 いかにも心配そうに喋る探偵だったが、やろうとしているのは間違なく長話だ。 確信犯だな、こいつ……
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