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初級どころか魔法自体が使用できないカイに審査官冷たい目線を普通の反応なのだ、そもそも普通は魔法自体は誰でも発動だけなら出来る筈なのだから。
(せめて魔力がちょっとでもあればな……)
何とか魔法を習得しギルドランクを上げ孤児院に恩返しをしたいと思っていた。(ギルドランクが高ければより高額な依頼をさせてもら得るため、Gランクでは雀の涙程度しか報酬は期待出来ないためだ。)
「カイ・バーグは退室してください。」
女性の審査官に言われカイは部屋からでた。
(それにしても、仮に魔法が使えないとしても魔力がないというのは普通なら生物的に有り得ない、それにあの“銀髪”、彼はいったい……)
冷たい視線を送りながらも審査官はそんな疑問を浮かべていた。
「どうだったム~?」
審査の部屋をでると部屋の前にムーが待っていた。
「ダメに決まってるだろ、俺はムーみたいに魔法が使えるわけじゃないんだから。」
カイは少し羨ましそうにムーを見る。
ムーは魔法を上級魔法まで使用でき(連続使用不可)中級まで無詠唱で使用できる、(魔法は本来詠唱を必要としないのだが詠唱する事で精度と成功率をかなり上げる事が出来るためだ。)
「人と精霊のムーではまた違うム~。」
「たまに忘れるけどお前精霊なんだよな~、普段そう見えないから……。」
「それはどういう意味だム~。」
「悪い悪い、それよりアイリも終わったみたいだ。」
向こうからアイリが走ってやって来た。
「カイ私D判定だって、やった~」
「そうか、やっぱりアイリは凄いな。」
カイはアイリを撫でる。
「ふにゅ~///。」
悶えるアイリ、目はトロンとしていた。
アイリは孤児院の中では一番の魔法の使い手ですでに中級魔法を使用することができるためカイはこうなることを分かっていた。
それにしてもいきなりDランクか……
改めて驚くカイであった。
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