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とある落ち着いた雰囲気の漂う部屋の一室の中に赤い髪と銀色の髪の人物がいた。
「ふふ、明日からは寮生活ですね、カイ。」
孤児院のオーナーである赤髪のケイト・バーグは木製の椅子に腰掛て紅茶を飲みながらそう言った。
十六年がたち歳も四十代後半のはずだが十歳は若いように見えるケイト。
十六年がたってもケイトは凛々しかった。
「何笑ってんだよ、大体魔法が使えなくて学園行くってのが変だろ。」
そして銀髪のカイは少し不機嫌に腕を組みながら言った。
彼は十六年がたち、目は黒く、顔はケイトのように整っておりケイトと同様に凛々しかった。
腰には刀が左右に挿してあり、そして最も目を引くのは彼が銀髪だった事だろう、それはこの世界でも珍しい物だった。
そして彼の左手にはあの白い指輪がはめてあった。
また彼はケイトの性を貰いカイ・バーグと名乗っていた。
「大丈夫ですよ、カイは私が叩き込んだ体術や剣術やいろいろな技術があるじゃないですか」
カイはケイトの言うように孤児院でケイトに鍛えられ魔法以外の物はかなり高い能力を持っていた。
「だけど魔法無しでもギルドで依頼をさせてもらうために鍛えたんだろ、普通魔法が無ければまず依頼はやらせてもらえないからな。」
カイはむすっとした態度でケイトに言った。
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