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ネジが落ちていた。
道端にころ、と落ちていて、思わず拾いあげてまじまじと見ると、汚れも錆も全くないとても綺麗なネジだった。
それをポケットに入れて再び歩き出すと、今度は歯車が落ちていた。
前に屈んで見てみると、若干錆びているようだった。
それもポケットに入れて再び以下略。今度はボルトが落ちていた。なんとなく付き物のナットを探してみたけど見つからなかった。
それをポケットに以下略。
するとすぐ目の前で何かが落ちる音がして、そこに視線をやると、ナットがころころと転がっていた。
そして其処には渚がいた。
「あっるえーしんじくん、ごきげんよー。うへへーぱっぴー。」
「…渚、色々落としてるよ」
適当に、さっき拾った物全部を口に突っ込むと、いつもの呆けたかお。
(ネジがゆるんだ)
意味わからん電波
常にどこか抜けているという事を表したかったんだと思う。
2009/9/23
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