1.私

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薫は化粧台の椅子に座っていた。 「よし!久しぶりに化粧して髪の毛もセットしてキメちゃおうかな♪きっと大輔もその方が嬉しいよね!」 薫は鼻唄まで歌っている、かなりご機嫌なようだ。 「まつげクルクルにしちゃお♪」 私だってちゃんとキメてた時は『可愛い』って言われるぐらいのモノは持ってた。 今だって、そんなに変わってない…はず。 大輔も『可愛い』・『服のセンスが良い』って褒めちぎってくれてたし、あの頃の私に戻って、今よりも愛してもらおう。 薫のメイクをする手には自然と力がこもった。 彼女は目が大きくまつげも長い、化粧をするとそれらが引き立ち、愛らしい顔になるのだ。
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