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だが、蛇比礼も元は奏華が使っていた式神である。まさかこんな形で再会するとは。
一体誰が、どうして。
(そうじゃないっ!)
今考えるべきことは。
(そうだ、落ち着け)
冷静さを欠いてはいけない。戦闘中は特に、と。
血が滾り、狂乱のうちに落ちるとしても。
頭の片隅でもいい。冷静にならなければいけない。
それは、ともすれば熱くなりがちな鈴華が、何度も繰り返し言われてきたことだった。
(呼吸を)
吸って、吐いて。
追いかける式神を、何度目かの爆発で崩れさせる。
式神は意志を持たない。それゆえに主が変わればその主の命令しかきかないし、どんなに攻撃しても死ぬことはない。主以外ならば、それこそ巫女でもなければ、封印することすらできないのだ。
術者を、倒さない限りは。
(……え?)
何か、ひっかかる。
何が?
---何か、違う?
アレは、ダレのモノだった?
「鈴華っ、見えたぞ!」
淡い光を小脇に抱えた、長い髪の少女が、足を止めた。
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