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春休みが終わり、僕達は中学生というカテゴリーの中で最高権力を持つ『最上級生』の称号を与えられました。
早い話が中学三年生に進級したって事ですよ。はい。
僕の通う『梅里中学校』は全校生徒数二百四十五人、各学年二クラス編成。
まぁ至って普通の田舎の学校でしてね、徒歩圏内に駅も無ければショッピングモールも無い。最寄りのコンビニまではチャリで立ち漕ぎ五分以上って立地条件のもと居を構えているんです。
校舎の東側には二つの尾根が重なり合っている大きな山が……あ、通称『けつ山』って言うんですけどね。
そのけつ山がそびえたってまして、校舎越しの情景を例えるなら
『某・未来から来たロボットが駄目駄目メガネ君を助けるあり得ない漫画』
の学校と裏山みたいな感じ……
って、かえって分かりづらいですかね?
まぁ、駄目駄目メガネは置いといて……ってか、メンドイので略して駄目ガネにしときますか?
僕、結構あだ名とか付けるの上手かったりするんです。
クラスの友達には『庄屋さん』とか『名主さん』なんて呼ばれたりして。
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