ポルシェ911、発動!

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  で、当然の事ながら僕は十メートル先の家の子、仮に『如月君』とでも……いや、格好良すぎるので『スーザン君』にしておきましょう。 僕はスーザン君よりも二十分も早く起きなくちゃなんない訳ですよ。 その二十分のハンディキャップがあるにも関わらず、最終的にゴールテープを切るのはスーザン君。 理不尽。あぁ、何て理不尽なんでしょう。 更には僕を抜き去る際のスーザン君の……この際、呼び捨てで行きますね。スーザンの人を見下したような侮蔑の眼差し。 『そこに生まれ落ちた自分の不遇を呪うんだな』 って眼差しがね。 ぜんっっっっっ然! 納得が行かないって話ですよ。 じゃあ、何か? チャリという馬を与えられたお前が侍大将だとすると、僕は一介の名もなき槍持ち。そのぐらいの階級の差があるとでも言いたいのか? ええ? スーザンよ。 小学校の頃は、バス通学と徒歩通学。そして、このまま最寄りの高校に進学した場合、原チャリ通学とチャリ通学。 あぁ、悲しいかなこの差は埋められないのであろうか? 僕はこの家に生まれたが為に、永遠にスーザンに背中を見せつけられなければいけないのか?  
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