無力

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時が流れるがままに 自分も成長してた… 父、母…皆笑ってた… 私も笑った… 純粋で…汚れのない…昨日までの私… 「……どうか…お父様が生きて帰れますよう…」 時は平安 武士、平将門の娘、五月姫は家を離れ、ひとりで仏壇に祈っていた。 父、将門は戦のため、家にはいなかったが、五月はいつも祈っていた。 ただ…父が無事に帰ってくることを… 五月は今年で、17歳になり、今は修行で家を開けており、今も時間を縫っては祈り続けた。 五月は長い黒髪に白い肌の美しい女性だった。 道端で何度も男に口説かれたが、五月は一切相手にしなかった。 ―男なんて…汚らわしい…― 五月は、今日も祈り続けた。 すると… 「五月姫!!父上様が!!父上様が討ち取られました…」 「?!…お父様…が?!」 「はぁ…矢が額に命中して……首を持っていかれたそうです…」 「そんな……何故?!何故お父様が?!どうして?!」
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