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夜の道をひとりで歩く滝夜叉…
相馬の城を目指して…
あの時神からもらった…
―妖刀だ…お前はそれを使って戦え―
「…妖刀…」
滝夜叉は神からもらった妖刀を見る。
「…妖気を感じる…私…本当に妖術使いになったのね」
彼女は一回深呼吸し、また歩き出した。
これから妖怪のいる所に行くのに、何故か恐いという気にはならなかった。
「何故かしら?普段は恐いはずなのに」
そう思いながら歩き続けた。
相馬の城は黒に染まったいかにも妖怪が潜んでいそうな城だった。
「……一体何匹もの妖怪がいるのかしら…?それより、護衛してくれる妖怪がいるかしら…それが問題よね…」
滝夜叉はそう呟きながら城へと入った。
「オマエ、ダレダ?ダレダ?」
城に入って歩くと巨大な蜥蜴のようなものが天井を這いながら滝夜叉に言う。
「ひゃぁ!!え…?私?…ただの妖術使いよ…私の護衛をしてくれる妖怪を探しているの…いないかしら?」
「オレ、シラナイ、オレハ、イカナイ、イカナイ」
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