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朝の7:30…
黒髪のサラリーマンは
今、満員電車の中にいる
電車のドア付近で
なんやら不機嫌そうな
顔つきでいた
それも そうだろう
黒髪のサラリーマンは今
痴漢に遭っているからだ…
黒髪のサラリーマンを
痴漢する野郎は
顔や身体が肥えていて
帽子を被りニキビ面で眼鏡
青チェックのシャツを着ていて
黒いリュックを背負っている
いかにもオタクまる見えの
30代後半くらいだろうか…
その男が今、満員電車の中
ハァハァと小さく息を乱しながら
手の甲で黒髪のサラリーマンの
尻に触れたり離したりしている
黒髪のサラリーマンは思った
『痴漢するなら
堂々とやりやがれ……
そうすれば
直ぐにぶっ飛ばせる』
苛々しながらも
黒髪のサラリーマンは思っていた
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