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「え?」和真は我に帰ると、辺りを見回した。後ろに、蒼い炎のかたまりが宙に浮いていた。
炎は瞬く間に大きくなり、人の形になった。そして、蒼い炎が徐々に消えると、中から黒い羽衣を来た少年が現れた。少年は言った。「何で逃げようとしたんだ!?」
和真はうろたえながら答えた。「だ、だって…燃えそうになって…」
紅い髪の少年は、目を尖らせて反論した。「はぁ!?俺は何も焼かないぜ?ただ、お客様を目的地にお運びするだけだ…お前だって言っただろ?さっき、『天地の塔』って…」
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