12人が本棚に入れています
本棚に追加
リクは塔の内部の床の魔法陣の上に立った。赤い目を見開くと、瞳が輝きだし、赤い光がリクの体を包み込む。和真がまばたきしているうちに、リクの姿は青い炎に変わっていた。
炎が囁く。「まず、あそこに行こう」
和真は、どこに?と聞き返したが、その返事は塔の天井から返ってきた。天井の絵の一カ所が光っている。
「最初に行くところは、天地の塔だな。あっ、そうだ、今いるここが何なのか、さすがに知っているよな?」
和真はゆっくり首を振った。
炎は小さな声で言う。「地獄界いち高い塔、ハテン城だよ」
最初のコメントを投稿しよう!