第二章 炎帝

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和真が目を開けると、炎は消えていて、さっきまでの塔の内壁が一面を覆っていた。振り返れば、きれいなアーチの出口から赤い光が差し込んでくる。背後で火の燃える音がしたので振り向くと、小さな火の塊が、だんだんと人の形になっていくのが見えた。やがて、それは黒いマントや赤い髪になった。 「到着だよ。どうだ、便利だろう?」リクが微笑む。テレポートタワーって呼んでるんだ」 和真は興奮した様子で言った。「ああ、これは凄いや。便利だよ!」
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