第二章 炎帝

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リクはマールの言葉を聞き終わるか聞き終わらないかのうちに、マールを押しのけ、塔に向かって歩き出していた。しかし、顔を上げると、目の前にマールの皮肉な顔が--- マールは和真の顔を見て、若干戸惑いながら言った。「ほほう、こいつが…なるほど、ハテンの継承者を使い、ハテンの座を乗っ取るとでも?」 「違う、こいつは友達だ。テレポートタワーで…」 「確かもうお前はテレポートタワーの案内を辞めたはずだが…」 和真は疑いの目でリクを見つめた。リクも僕を騙していたのか? マールは続ける。「やはりな。継承者を陥れ、罠にはめようとしていたのか」 リクは無表情で、マールの顔の前に手をかざす。そして、凍り付きそうな声で一言言った。「殺すぞ」
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