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海斗の長い指が私の髪を撫でる。
ふと視界に入った腕に、私は胸が締め付けられた。
「海斗…」
唇を離し海斗の腕をそっと掴む。
不思議そうに私を見下ろす瞳を見つめたまま。
掴んだ腕を自分の口元へと引き寄せた。
「遊里…?…!?」
血の跡が残る腕の傷にそっと舌を伸ばす。
どこか遠くで、二人が息をのむ音が聞こえた気がした。
「そんな事しなくて良い…」
海斗が腕を戻そうとするのを引き止め、私は更に優しく傷を舐めていく。
……私を助けようとしてついた傷。
痛かったはずなのに、私の愛してるの言葉だけで海斗は…。
そう思うと勝手に涙が零れた。
その涙を指で拭い、海斗が微笑む。
「…もう誰にもお前を傷つけさせない。」
はっきりと言われた言葉は、私の胸の鼓動を更に高鳴らせた。
「海斗っ…」
名前を呼ぶと、熱い舌が首筋を這うようになぞる。
吐息が耳元を掠め、それだけで快感に震えてしまった。
やがて舌は胸の突起を見つけ、弾くように刺激を始める。
「んっ…」
私の声に反応するように、もう片方の突起を指でつままれた。
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