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「おい遊里。まだ怒っているのか?」
翌朝。
コーヒーカップを両手に持った旦那様が、まだベッドに突っ伏す私を起こしに来た。
しかし、枕に顔をうずめたまま顔を上げる事ができない。
別に怒っているわけではないのだ。
まぁ…この二週間辛かったのは本当だけど、あれは結局互いのヤキモチとあの二人が原因みたいなものだし。
だけど…。
夕べの事を思い出すだけで顔から火が出そう!
そう。
私は恥ずかしくて顔を上げられないのだ。
二人が見てるのに、あんなに足を開いて海斗を受け入れた。
ひどく乱れ、最後は二人がいる事もすっかり頭から消え去るくらいに快感に溺れて…。
あ~~~!!
考えれば考える程に顔が熱くなる。
ベッドの上で悶えていると、頭上でクスッと笑う声がした。
「…恥ずかしい事ではないと言っただろう?俺の腕の中にいる遊里は、いつだってキレイだ。」
わざと甘い声で話す海斗。
そのくすぐったいくらいのセリフに、私は呆気なく顔を上げた。
「本当……?」
「ああ。誰よりもキレイだ。」
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