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「それよりなんだ、何か用があるのか」
「いや得には無いが雑談がしたくなってな」
つまり暇だから俺と話そうということじゃないか。
正直にそう言えよ。
「やぁ二人とも、楽しそうだね」
「おぉ安田、やっと来たか」
北谷が気さくに話し掛けている安田というやつも俺の友人だ。
「こういうのに遅い速いってあるのか知らないけど、まぁ一応謝罪はしておくよ」
そう言って安田は頭を軽く下げる。
いや、絶対に遅刻とか無いから。
そうやって俺が頭の中で安田に突っ込みをいれているとまた北谷が唐突に話を始めた。
「さてとまずはあれだ、城哉のあれについてだ」
「あれってなんだよ俺は何も疚(ヤマ)しいことなどしてないぞ」
「またまたご冗談を~」
北谷は俺の肩を叩きながらそう言う。
本当に俺にはそんな記憶はないぞ。
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