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「お前は休んでろ。俺がなんとかする」
「でも・・・」
「大丈夫・・・とは言い難いが、今のお前じゃあ何も出来ないだろ?」
零は黙り込む。
自分が無力である事にショックを受けているのだろう。
だから、俺は言った。
「ここでお前がくたばっちまったら完全に勝機は無くなる・・・分かってくれるよな?」
もちろん、こんな言葉一つで零が腑に落ちるなんて思ってもない。
しかし、零は黙って首を縦に振ってくれた。
俺は振り返り、敵を見据える。
俺には奴らを倒す術(スベ)など無い。
だけど、諦める事は許されない。
俺は静かに拳を握り締め、歩き出す。
その足音を聞いてもなお、敵は余裕を見せている。
だったら・・・その余裕ごとぶっ潰すまでだ!!
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