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俺は走り出す。
何も作戦が無い今、この特攻は玉砕に等しい。
だけど、それでも、しかし・・・
「うおらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
拳を限界地点まで振り込み、俺は見えないバリアを殴った。
ものすごい力が俺の拳を反発しようとするが、俺はそれに負けないくらいの力を込める。
「無駄だよ、神崎城哉。君の力で壊せるほど甘い物じゃない」
「うるせぇ!コイツを破った後はお前の番なんだからな!!」
「クックック・・・さて、どうだろうな」
黒装束の男はばさりとフードを脱いだ。
ニヤリと笑う男の顔には傷が一つ。
そして、何よりも目立つのは髪の毛だ。
真っ赤に染められた髪はまるで燃え盛る炎の様だった。
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