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しかしそんな男の顔をずっと見てはいられない。
反発する力は徐々に増大し、俺の拳は削れていく。
時間が経つにつれ力は抑制される。
「くそっ!いてぇ!」
ビリビリと痺れる拳。
痛い、辛い、止めたい、逃げたい。
だけど、そうなったら遥香はどうなるんだよ!
俺は自問自答を繰り返し、自分の念をより強くする。
すると、拳の先から卵の殻が割れた時の様なピシッという音が聞こえた。
目の前のバリアに亀裂が入る。
「そ、そんな馬鹿な!?」
男は目の前の出来事に驚愕をすると共に、その片手にナイフを構える。
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