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「そっか・・・二人は会えたのか」
「二人?」
「いや、何でもない。ただの独り言だ」
琴音はしばらく俺がそう言った後もしばらく首を傾げていたが、「まぁいっか」と言って途中で考えるのを止めたようだった。
「それにしても悟遅いわね」
琴音は足をパタパタさせながら悟を待つ。
まったく、落ち着きのないやつだ。果たしてこんな事をしているやつが神社の巫女であると誰が思うだろうか。
すると直後、廊下の方から誰かが駆けてくる様な足音がした。
「城哉君!!」
そこに現れたのは遥香だった。
「あぁ、遥香か。何か随分と迷わ・・・」
俺が言葉を最後まで言い切ってしまう前に遥香は俺のベッドに飛び込んできた。
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