未完成の終決

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「もうっ、何で城哉君はいっつも、いっつも、いっつも、いっつも、いっつも、いっつも迷惑をかけるんですか!」 「いや、これが初めての試みかと・・・」 「初めてじゃありません!!交通事故の時だって、崖に落ちた時だってそうです!」 そういえばそんな事もあったな。 「スマン・・・て言っても許す訳ないよな」 「今回ばかりは許しません!」 頬を風船の様に膨らまし、遥香は俺に容赦しない。 弱った俺は自分の知識と記憶をフル活用し、その答えを導きだす。 「そ、そうだ、退院したら一緒にパン作ろう!約束しただろ?」 初日に約束したパン作りの話。 俺はその話を持ち出した。 遥香はしばらく首を捻って考えていたが、やがて、首を縦に振って了解してくれた。
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