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「おっ、きたきた仲良しなお二人さんが」
そう言って俺達を茶化してくるのは北谷だ。
「二人は相変わらずだね」
その隣には安田の姿もあった。
「お前らも来たのか?」
「何だよそれ!俺達はお邪魔虫って事かよ!」
ちょっとした俺の一言に北谷は大声をあげる。
幾ら出番が少ないとはいえ、リアクションがいちいちオーバー過ぎるやつだ。
「それより安田、桐野はまだなのか?」
俺はさらりと会話北谷から安田に方向転換する。
「そういえば俺と北谷を呼び出した後、教室を出て行ったよ」
「教室を?」
「うん。何かせかせかと忙しそうだったね」
いつもの桐野なら誰よりも先にこの机の前にいるはずなのに(といっても、ここはアイツの机だからそれは当然なのだが)今回はいない。
つまり、何か特殊な事なのか?
でも、特殊な事って何だよ。
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