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翌日、俺は昼休みに桐野の机に向かった。
「よっす」
「あれ?神崎君の方から私に用事って珍しいね」
「まぁな」
「まさか遥香ちゃんが飽きちゃったから私に乗り換えに来たとか?」
「んな訳ねぇだろ!」
桐野は昨日の一件が嘘の様に元気だった。
しかし、この振る舞いこそが嘘なのだ。
「ところで、昨日の事なんだけどさ」
俺は本題に話を切り替える。
「あぁ、いいよあれは。あれは私が決め・・・」
「入ってやってもいいぜ?」
「えっ?」
桐野は不意を突かれ、呆然とする。
しかし、俺は続ける。
「お前、ゴーストバスターズを部活にするつもりなんだろ?だからあんな用紙を持って俺達を集めたんじゃないのか?」
桐野はしばらく口を閉ざし、よそ見をしてから言葉を発した。
「全部ばれちゃってたんだね」
あんな用紙を持って来て、あんな動揺していたら誰でも分かるだろう。
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