天月 梨音

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……僕は何が楽しくて ゴミ箱を抱き締めながら座り込んでいなければいけないんだろう。 ………言っておくけど、決してゴミ箱マニアであるわけではない。 かといってゴミ箱を抱き締める趣味があるわけでもない。 僕はただ、教室のゴミ箱に蓄まった燃せるゴミを捨てたいだけなんだ。 この感情はきっと誰でも抱くであろう普通のことである。 だから問題はゴミ箱を抱えていることではない。 この状況下が問題なんだ。 「俺と付き合ってください!」 これよ、これ。
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