1・ぼくの日常

2/4
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
・  キーパーの蹴ったボールが、空中に弧を描いて落下した。  ベランダからグラウンドを眺めているかな子さんは、楽しそうに声を上げる。    勉強中は静かにして欲しいといっているのに、きいてくれた試しがない。  はぁ、とぼくは深い溜め息を吐きながらパソコンの画面に向かった。 「ちょっ、今のは絶対オフサイドだろ!」  突然、かな子さんが叫んだ。  三日前まではサッカーの知識なんてゼロだったのに、よくオフサイドなんて専門用語を覚えたものだ。 .
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!