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キーパーの蹴ったボールが、空中に弧を描いて落下した。
ベランダからグラウンドを眺めているかな子さんは、楽しそうに声を上げる。
勉強中は静かにして欲しいといっているのに、きいてくれた試しがない。
はぁ、とぼくは深い溜め息を吐きながらパソコンの画面に向かった。
「ちょっ、今のは絶対オフサイドだろ!」
突然、かな子さんが叫んだ。
三日前まではサッカーの知識なんてゼロだったのに、よくオフサイドなんて専門用語を覚えたものだ。
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