494人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇ葉雪さ、バイトしない?」
彩の突然の誘いに、思わず飲みかけのビールが器官に入ってしまう。
盛大に咳込む私に彩は大丈夫?と、から揚げをつまんでその口にほうり込んだ。
「いや、心配してるようには見えないわよ彩。」
「そんなにびっくりするほどのことでもないじゃない。」
そうだけど。
せめてビールを飲んだ後に言ってほしかったわ。
そんなことはお構いなしに、親友の中井彩(ナカイアヤ)は続きなんだけど、と話しはじめる。
私は改めてビールに口をつけると、苦味と旨味を味わいながら今度は確かに喉に通した。
最初のコメントを投稿しよう!