第一話 よぉ!相棒!

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キョロキョロキョロウロキョロウロウロ さっきから大きな黒い目を二つギョロギョロさせながら同じ道を行ったり来たりしている男がいた。またそれを遠くから眺めていた男が一人。それが自分である。 (人待ちやろか?それとも道に迷いはったんやろか?) と、頭を傾げているとその男は傍に有った生ゴミと書いてあるバケツの蓋を開け、突然両手を突っ込んだ。 (うわぁー!そないな中に片手ならしも両手を入れはるなんて…) そう思った途端、自分が両手を入れたわけでもないのに両手で顔を覆う仕草を咄嗟にしてしまった。その後、やっぱり気になるものだから覆った指の隙間から両手を突っ込んだ男がどうなったのかと覗いた時には突っ込んだ両手を生ゴミから出す所だった。
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