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「最悪」 と、呆れ気味にため息を吐きながら言う河内。 いや、最悪と言われても、知らないし。 「3年の音宮 春(おとみや はる)。 美人で、成績優秀。 部活は弓道部。ちなみに、主将。 特進クラスに誘われてたみたいだけど、本人の意志で、松本たちと同じ普通科の文系コースに所属だとさ」 「すごい情報だな。おまえ、なんでそんなに詳しいんだ?」 「特進の先輩からの情報♪ たまに、合同で勉強見てもらうときがあって、そんとき教えてもらった」 「…そうか」 合同って…俺ら普通科はないけど、さすが特進クラス☆ 「おい、次は“大玉はこび”だから、オレらそろそろ行かないと」 と、速水が俺と河内の前に立ち、召集場所を指差して言う。 俺は河内を見て 「行きますか」 と言って立ち上がった。
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