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体育祭の全体練習が終わり、放課後、日直の仕事で日誌を書くため遅くなった俺は、宮瀬たちと下足センターで待ち合わせをしていたため急いで教室を出た。
今日は珍しく特進の補習がないらしく、河内も下足センターで待っているらしい。
俺は超特急で日誌を南校舎の職員室に届け、宮瀬たちの待つ下足センターを目指して階段を下る。
♪~♪~♪~♪
「あっ」
俺は立ち止まり、上を見上げた。
また、ピアノの音が聴こえた。
「おいおい、俺はいったい何をやってるんだ?」
俺は階段を再び上りはじめていた。
宮瀬たちが下足センターで待っているというのに、道が反対方向じゃないか。
だいたい、行ったとしてどうなる。
いきなり見知らぬ男子生徒が、音楽室に押しかけて「ピアノお上手ですね」なんて言われたら、ビビるだろうな。
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