約束

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早いことで体育祭が終わり、少し肌寒い季節に入った俺らは中間服を着ていつも通りに学校に来ています。 あっ、体育祭の様子を伝えられんですまないが、まー、とりあえず俺たちの色は準優勝取りましたよ。 ……ふぅ。 ったく、うちの学校は2年から中間テストの代わりに、基礎知識テストとかいうテストをするらしい。 ちゃんと、ご丁寧にそれの暗記本(文庫本サイズ)まで配られちゃって、そっから試験範囲が決まるらしいのだ。 「うげ、サイン、コサイン、タンジェントとか忘れたし」 と、嫌そうに言う速水。 俺も同感と頷く。 「しかもさぁ、基礎知(基礎知識テストの略)が近いってのに、文化祭の準備もしなきゃだろ?マジきついって」 と、机に突っ伏す宮瀬。 たしかに。 うんうんと頷く俺。 「ところで、文化祭、俺らのクラス何やるんだっけ?」 俺は暗記本を机の上に置き、ふたりに訊ねた。 「5組と合同で劇だってさっ。てか、2年が舞台を盛り上げないといけないらしいよ」 と、宮瀬。 5組か。 ってことは河内がいる特進じゃないか。 しかし、河内以外の特進の皆さんとは接する機会があまりなかったから、どんなやつらがいるんだろ?
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