ノクターン

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放課後、この時間帯は特進クラスの補習や、部活生、教室でお喋りをする生徒しか校舎には残っていない。 ……はず。 「遅い!今日は何時に終わんの?」 同じクラスの友達の速水(はやみ)が、雑誌をパタンと閉じて、くたびれた様子で俺に聞いてくる。 「知らん。5組の補習の時間って、いつも終わる時間がバラバラだからな」 ふぅ、と溜め息混じりに言う俺。 「たしかに」 と、頷いているのは、もう1人の方の友達。同じクラスの宮瀬(みやせ)。 まー、話の流れからわかるであろう。 俺たちは、図書室で特進クラスの友達の補習が終わるまで待っているのである。
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