Ｐｅａｃｅ Ｍａｋｅｒ

Ｌｉｅ ＃０３

PM 19:13

――――――『Gilt』

電線が蜘蛛の巣のように建物の間に張り巡らされている‥‥

ダンボールや骨組みだけの車、散らかったゴミ‥‥‥

何かが腐敗した臭い‥‥壁の血痕‥‥‥‥

暗い路地裏に足音が響く‥‥‥‥

「な、何なんだよアイツら！」

中国系の男の後からスーツにサングラス姿の男達が追いかけていく。

男が路地裏から抜けようとするとベンツが急ブレーキをかけ道を塞いだ‥‥

「クッ！」

また曲がり角を曲がる。

―――――おいおい！

これは、どんどん人気のない場所に追い詰められてる！？

男の前に高い塀が立ち塞がった‥‥‥‥

『――――そこまでだ』

「！」

銃を声の主にむけ引き金を引く‥‥

銃声が空に響いた‥‥

「ぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ！！」

男の右手が破裂し辺りに爪や指の肉が散らばっている‥‥

『デザートイーグルの味はどうだ？』

「てッ、手前ッ、みか、帝会の稟ッ！」

『これはこれは！キャプテン岑！

最近は名を聞かないと思ったら『Peace Maker』達の残飯を漁っているそうだな？

今回傭兵達を焚付け我が友を依頼者ごと潰そうとしたのはお前らか？』「うるせーんだよッ！この穴尻野――」

『答えろ』

岑の両太股が破裂する。

「あぁぁぁぁッあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッあぁぁッ！！！！！！」

「ッはぁッああ、あぁそうだ、俺達は奴等にムカついていた！！

陸も海も狩りに出たら奴等に仲間を殺されおまけに仕事もない！

だから俺達は情報屋を金で雇いアメリカ人に奴等を紹介させアメリカ人を追ってるカンパニーに情報をカンパニーに送ってやったんだよッ！」

稟が右手を上げると稟の部下達は銃のスライドを引き銃弾を装填すると、地面を這う岑に銃の照準を合わせる‥‥

「オイ！喋っただろ？なぁ頼む！
止めてくれッ！やめ――――――」

鉛が撃ち出される‥‥

腹から血が吹き出た‥‥

また一発‥‥足‥‥

また一発‥‥肩‥‥

また一発‥‥頭‥‥

動かなくなった‥‥

無数の薬莢と血の朱が死体のまわりを彩る