Gill #04

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大量の薬莢が俺の座っている砲座の床に溜まっている‥‥‥ 正直熱い、でも今はそれどころじゃない。 「そっちに行ったぞッ!!」 「オーライッ!!ショータイムだッ!!」 ライの機銃から銛付きワイヤーが放たれ、ヘリの後部を貫き、ヘリ内部に警告音が鳴る。 ――――――――――――――――――――――《操縦不能!!操縦不能!!! 引っ張られる!!》 黒煙を吐き、船を中心に廻り始める‥‥ 「YEAH!!!!!!! ボスッ!!思いっきりフカせッ!!」 船は街の鉄橋目指して海面を疾走する!! 『ジェントルメン!! 振り落とされないように気をつけな!!』 海から街を東西に二分する川に入っていく‥‥‥‥ 船は後部を勢いよく振り方向を変え川沿いの建物に水がかる。 細い骨組みと、三本の支柱‥‥ 薄暗い照明がアスファルトを照らしている‥‥‥‥ 鉄橋が見えた。 『行くぜ!!何かに掴まれッ!!』 船は鉄橋の下を全速力で通過する‥‥ 突然船が減速する!! 鉄橋の下の船と上のヘリがワイヤーで互いに引っ張られほとんど止まった状態になる‥‥ 「オイ!マズイぞ!」 『いや、これでいい。ライ!!!』 「任せなッ!!」 至近距離で機銃掃射が加えられキャビンにも穴が開く‥‥! キャビンの扉から身を出しグレネードランチャーを構えた‥‥!! 機銃砲がこちらにむけられ‥‥‥‥ 「ノットペイン(痛みを感じさせない)だッ! 感謝しなッ!FUCK!!」 中指を突っ立て、コックピットに打ち込む‥‥!! 一瞬内側から装甲が膨らみ鉄の羽根や、機銃砲 、ネジや扉が外側に飛び散りただの鉄の塊になった‥‥‥‥ 船が黒煙を上げている。 『やれやれだぜ』 「修理したのにまた壊れちまったな」 ライとボスは笑いながら言った。 『壊れたら直さないとな』 ボスが俺を見た。 「あぁ、そうだな‥‥」 俺はそう答えた。
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