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AM 08:53
―――――――――――――アジア
――――フィリピン領海
天井の金のシャンデリアが揺れ船内にはクラシックが流れる。
豪華な作りのホールに客達が集められている。
覆面をし客達に銃口をむける男二人‥‥
額から流れる汗‥‥‥‥
怯える目‥‥‥‥‥
神に祈る手が震える‥‥
天井に放たれる一発の弾丸‥‥‥‥
それと共に響き渡る悲鳴‥‥
「きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「静かにしろッてンだろーがッ!!」
早朝からの仕事はキツイものがある。
「オイ!怒鳴るなよライ!
小さい子もいる、将来大きな心の傷になったらどうする?」
「るッせーな!!大体なんだよ!
この覆面!いらねーだろ!!」
ライと呼ばれる男は覆面を脱ぎ捨てた。
長い黒髮が揺れる。
「ふぅ、スッキリした。ボス達は?」
「まだ金庫室だよ」
「早く帰りてぇ~
そういえばこの船は大丈夫なのか?」
「大丈夫最近の船はコンピューター制御だからねちょいといじったら玩具になる」
「そいつは良かった。
だが、ジルお前そんな格好してノルマンディーにでも行く気か?」
ジルと呼ばれる男は覆面にサングラス、防弾チョッキに背中に大きなバックパックを背負っている。
「だって、安全第一だろ?」
「お前な、もう少し仕事を楽しめよ」
「死にたくないもん」
「あっそ、チキンめ」
ジルは腕時計を見る。
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