Lie #01

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AM 11:10 ――アジア ――――――「Gilt」 「金箔」という意味だがもう一つ「虚飾」という意味の方がこの街には似合ってると思う。 実際この街は、Lie(嘘)で溢れている、俺もその嘘の中のひとつ‥‥‥‥‥‥‥‥ 辺りに銃声が鳴り響く‥‥‥‥ 俺が引き金を引くたびに依頼者をさっそく殺しに来たヤツラは、俺の前に肉片をまき散らして倒れていく。 チェス盤の模様をした床には血や、大量の薬莢と死体でアートになっている。 ――――――なんでだ? うまく納得出来ねぇ、 今日俺は店番をしていた。 愛銃のご機嫌を確かめ、朝からぬるい「コロナ」を流し込み、スパスパやっていた。 「最近シケた仕事しかしてねぇな、 あ~あ~なんか 鉛の弾で頭打ち抜く仕事ねぇかな~」 下らない愚痴も出る。 俺の頭痛ぎみの頭にカン高くてうるせー電話が鳴る。 ジリリリリリン! ジリリリリリリリン! 「たくッ!!誰か出ろよ!」 だけど俺しかいない。 舌打ちをたぶん30回はした。 電話に2、3個穴開けようかな? 仕方なくでる。 「はい、はい、こちら民間警備会社 『PeaceMaker』 あぁ、ボスか? そっちの仕事はまだ片付かないのか? まず、3人揃って行くことねーだろ!? 俺じゃろくな接客できねーぞ? せめて爺さんか、アリスぐらい置いて逝け! 評判下がったら給料から天引き?ざけンなッ! ――――ん?あぁ聞いてるよ。 アメリカ人からの仕事?シケてて低賃金じゃねーだろーな? 前のタンカーの子守りは最悪だったからな。 ――――へぇ、金持ちだな。 いつ来るんだ?そのアメリカ人。 10時ねぇ 内容はシケてるがローリスクハイリターンな仕事は嫌いじゃない。 ん?『Gill』(ジル)?いかにも 白人って感じだな。 まぁ名前は関係ねぇ。 あぁ、11時に港でな、イエローモンキーて言われねぇように気をつけるよ」 ガチャン! AM 10:00 ドアが開き、ついているベルが鳴る。 そいつは来た‥‥厄介事をひっさげて‥‥‥‥‥‥‥‥
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