忍の紅い主様

2/3
前へ
/35ページ
次へ
「佐助ー、さーすーけー」 あ、呼んでる。 愛しいあの人が、あの声で。 俺様の名前を 「佐助ー!!」 【ガササッ、バサッ】 「はいはい旦那、呼びましたか??」 俺様が出てきた瞬間、旦那は少し安心したような顔をしたけど、次の瞬間直ぐにその顔が変化した。 「遅い!何故すぐに出て来ぬのだ!!」 ありゃ……、ちょっと調子に乗りすぎたかな?? 「何時もはすぐに来るではないか……」 そう言いながら、ブーっと頬を膨らませた。 ほーんと、旦那は可愛いなぁVv 「ごめんね旦那~、怒らないでよ ね??」 そういった後も旦那はまだ拗ねてるのか、少しだけ唇をとがらせていた。 しょ~がないなぁ、アレ使おうかなw 「じゃーん、実は団子買ってきたんだよ。これで機嫌なおしてよ、旦那♪」 すると、ムスッとした顔はすぐに元の可愛い笑顔に戻った。 「だ、団子?!わかった、なおす!!✨」 キラキラした目をしてニパッと笑って見せた。 そうそう、この顔が見たくて買ってきたんだもんな~ 本当、旦那のしたで働いてて良かった♪ 「じゃ、早速食べる??」 「食べる!!!✨」 そう言った後、団子の入った袋を渡したらすぐに袋を開け、団子を食べ始めた。 相変わらず可愛くて早いなぁ お昼時、この姿を見れるのは俺様だけ……… つまり、俺様専用であり俺様だけの特権って奴だね まぁ、(ムカつくことに)この姿を知ってるのは俺様だけじゃないけど。 竜の旦那、右目の旦那、鬼の旦那、風魔… 下手したら、大将やかすがとかもいるしな… 競争率激しすぎでしょ~(ため息 旦那の可愛さにも困ったもんだよ……… でも、良いけどね。 だって………… 「うむ!美味いな、この団子♪」 「そうでしょ?何せこれは信濃の中で一番美味しい甘味屋で売ってた団子だから、普通の団子とはちょっと違うよ」 すると、旦那は一瞬驚いた顔をした。 「ん?大丈夫だよ、旦那~ そんなに遠い場所じゃなかったし♪」 「…どれ位の距離だ?」 「んー、2~30里ぐらいだったかな?」 「馬鹿者!もの凄く遠いではないか!!」 「……何で?俺様達、忍にとっちゃ近いほうだけど……」 「某だけの為にその様な無茶はするな!!」 「……え?」 「団子などすぐ近くの甘味屋で良いのだ!何故遠くまで行ったんだ?!」 「…………」 旦那って、素晴らしいくらいに鈍いなぁ………
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

271人が本棚に入れています
本棚に追加