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「原君。遅かったね」
「黒木。お前が早いんだよ。2時半だぞ」
原克也はコンビニから現れた黒木久志に言った。
「刑事たるもの24時間いつでも出動できるように身構えておかないとね」
「へいへいご立派なことで」
「黒木、原、何をしている。早く来んか!」
コンビニの中から怒鳴り声が飛んでくる。
「ホシは店内に侵入後、店員を脅してレジの金5万5千円を強奪し、オートバイで逃走した。侵入から逃走まで、わずか58秒という手際のよさだ」
村田警察署刑事課長、島田は苦々しげに説明した。
「課長。これも例の…」
「うむ。最近頻発している連続強盗事件と同一犯だろう」
黒木の質問に頷く島田。
「店員にケガは?」
「ない」
「非常線はどうなんすか?」
「そっちの方も今のところヒットしていない」
「とりあえず店員に話を聞くか?」
原は黒木に訊いた。
「それしかないね」
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