第1章 選択は『Yes』or『はい』

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グレイドは冷酷に言い放った。 本気なのだろうか。 本気に受け取ったセレスは両手をぶんぶんと振ってあたふたする。 「だ、ダメよ!貴族は流石に…」 「セレス、そんなに慌てなくても大丈夫。マスターは『余分な』って言ったから。……多分」 ルシファーはニコニコしてグレイドに抱き着く。 「とりあえず、その話は後でだ。秘境行くぞ。じゃ、セレス。あいつには明日までにXランク任務終わらせるよう言っといてくれ」 あいつとは、言うまでもない黒髪の少年のことである。 セレスが分かったわ、と言うのを聞くや否やグレイドは転移した。 グレイドが転移する寸前、ルシファーがばいばーいとセレスに笑顔で手を振っていた。 「…………ホントに消しちゃうのかしら。ま、『余分な』貴族様は存在しない方が世の為よねー」 セレスは言うだけ言って満足したらしく、デスクに戻り書類に目を通し始めた。
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