第3章 いざ学園生活へ

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ヴィアスドールの中心部にある広々とした魔法学園、『王立ヴィアスドール学園』。 そこでは温かな春の陽気の中、入学式が行われていた。 沢山の教師と、これからの学園生活に期待で目を輝かせる生徒達。 壇上では学園長らしき老人がマイクに向けて話しを始めたところだった。 (あったけーな。寝れそう) 新入生……グレイドは春の陽気に立ったまま舟を漕いでいた。 「グレイド……、おいグレイドってば!流石に学園長の話は寝るのまずいって」 グレイドを寝させまいとするのは黒髪の少年、ヴィアスドールのギルドマスターであるセレスの弟。 以前、帝と呟いていたが一体どの頂点に立つ者なのだろうか。 「いいじゃないか……。昨日Zランク任務が入って片付けてたから疲れて……眠いんだ。お前が話聞いてるだろ?」 『以上じゃ。長々しい話は聞きとうなかろうし、わしも面倒じゃからしとうないので、これで入学式は終わりとする。皆、楽しむのじゃぞ。さあ、皆お待ちかねの魔力・属性検査とクラス分けをしようかの。後ろにいくつか水晶を用意しとる。どこも変わらんから適当に並んで測定してくれ。 ああそうだ、測定したあとは水晶ひとつに一人、教師がついておるから、個人詳細書を貰ってくれ。』 なんと、話は二人が二言やり取りしただけで終わってしまった。
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