第3章 いざ学園生活へ

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今現在、ライズは見事に orz←こんな状態になっている。 ライズが世間一般に住む赤の他人だったならば、グレイドはセレスに悪いと思う事なくこの場で消していただろう。 一応帝の一人なのでちょっとだけ遠慮をしたグレイド。 (ライズじゃなくても、代わりの帝候補はいくらでもいるんだが……何でコイツが1番強いんだ?) 前言撤回、遠慮など全くしていなかったグレイド。 学園長がグレイドに話しかけたことにより、ライズも身の内の葛藤から帰還した。 「グレイド、じゃったな。無属性の水晶が光るのは特殊な中でも特別な能力を備えておると聞くが、間違いないかの?」 僅かに顔をしかめ、グレイドは不快を表した。 「(隠しても水晶はお見通しってとこか。この学園といい、学園長といい……やりづらいな)…消滅能力。魔力消費するから魔法に近い。現に俺は消滅魔法、消去魔法と呼んでいる」 消滅、と聞いて学園長は表情を険しくさせる。 「消滅能力……?はて、入学式といい……今の膨大な魔力……お主ら帝以上の異名持ちかの?」 異名持ちとは、Sランク以上の特異な者につけられる称号。 グレイドは意識して表情を変えないでいたが、ライズは目を僅かに見開いていた。 「……何故、そう思う」 その言葉に学園長は、まだグレイドはそうだと言っていないにもかかわらず、納得したように頷いた。 「他の生徒達はみな、学園生活に期待を持っとるが、その中で二人だけ、だるそうじゃって、今の結果じゃ。しかもお主ら、経験あると見える。あとのぅ……わしの勘は外れないのでな」 「あんたには隠す方が難しいか………不動の大地」 『不動の大地』、それは土属性を極めた帝、地帝に与えられる異名だ。
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